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第一巻

帝国の野望
ZAC2098年10月。ガイロス帝国の首都(ヴァルハラと思われる)において、
1年前に崩御した覇王ガイロスの跡を継ぐ新皇帝ルドルフの戴冠式が行われていた。
わずか10歳の少年を補佐するのは摂政に任ぜられたギュンター・プロイツェン。
この男の本心を何も知らない国民の期待は、彼に集まっていくのだった。


開戦前夜
ZAC2099年6月。40年以上に渡る平和な時代は終わりを告げようとしていた。
惑星Zi最強の軍事力を持つガイロス帝国軍の90個師団がが西方大陸エウロペに上陸。
ここを拠点とし、中央大陸デルポイのヘリック共和国へと攻め入る構えを見せた。
エウロペに築かれた基地では、なぜか旧カラーのままのハンマーロックやゲーターが整備されていた。


帝国快進撃
ZAC2099年8月。北エウロペ大陸レッドラストにおいて、
ヘリック共和国軍とガイロス帝国軍は40年の時を越え再び激突。
あらゆる要素において勝る帝国軍がこの第1次全面会戦を制し、
開戦後1週間で大陸最大の要衝オリンポス山を制圧。
それから3週間、シールドライガー部隊によるかく乱戦法で戦線を維持する共和国軍全軍に対し、
なぜか総力をあげてのオリンポス山奪還が命じられる。


激突!!2大高速ゾイド!!
ZAC2099年9月。オリンポス山の8000m級の山肌を駆ける
ハルフォードの独立第二高速戦闘大隊は遂に恐ろしい敵・セイバータイガーに遭遇。
部隊は苦戦するが、エネルギーシールドを展開した
シールドライガーの攻撃でこれを撃破。しかし、既に山頂の制圧は困難となっていた。


狂獣デスザウラー復活!!
ZAC2099年10月、ハルフォード中佐は半数に減った部隊を率いてオリンポス山山頂の古代遺跡に突入。
そこには復活が試みられていた未完成のデスザウラーがいた。
だがデスザウラーは自己防衛本能による暴走を始め、地形すらも変えてしまう荷電粒子砲によって
ハルフォードのシールドライガーは半身を焼失してしまう。
だが既に自己崩壊を始めていたデスザウラーの隙をついて突撃しゾイドコアを噛み砕くことに成功。
デスザウラーと共に炎の中に消えて行った。


明日に向けた撤退
ZAC2099年11月。デスザウラーの分子崩壊がオリンポス山頂のすべてを焼き尽くす中、
決死の覚悟で飛来したダブルソーダに救われるパリス中尉と古代技術の分析データ。
共和国軍は、エウロペ大陸東端に残された勢力圏へと撤退する。


第二巻

新型ゾイド開発計画
ZAC2100年1月。ニクシー基地に降り立った「アイスマン」リッツ中尉は、
オーガノイドシステムを搭載した実験機で模擬戦闘を行うことに。
ゾイドから流れ込む感情に戸惑うリッツ。
セイバータイガーATとレッドホーンGCを相手にしたジェノザウラーは、
恐るべき狂暴性を見せ付け次期主力機の座を手にするのだった。


オーガノイド争奪戦
ZAC2100年3月。ガイロス帝国軍は、主戦場から離れたエルガイル海岸に新型ゾイド部隊を派兵。
ゴジュラスを含む完全装備の1個大隊を壊滅させたジェノザウラー・レブラプター部隊に対し、
共和国軍は新型のブレードライガー・ガンスナイパー・ストームソーダーを実戦テストも兼ねて投入。
南エウロペの地下に広がる巨大都市・ガリル遺跡において対峙した彼らは接戦を繰り広げるが、
リッツのジェノザウラーは遺跡に保存されていたゾイドコアの入手に成功する。
後に死闘を繰り広げる、アーサーとリッツの最初の出会いだった。


帝国補給線を叩け
ZAC2100年5月。前月の戦いにおいて、ガイロス帝国空軍のレドラーはまさに圧倒的な敗北を喫し、
制空権はストームソーダーを擁するヘリック共和国軍のものとなった。
5:1もの戦力差を誇りながらも、補給線を徹底的に攻撃する共和国空軍の戦略により、
帝国軍において輸送任務は“死の行軍”とまで呼ばれるようになる。
戦局は徐々に共和国有利へと傾いていった。


共和国最強軍団出撃
ZAC2100年6月。中央大陸デルポイ・ユビト港から、
ヘリック共和国の本土防衛を任務としていた最強の20個師団が出航。
西方大陸戦争での形勢逆転を試みた賭けであった。
それをデルダロス海で待ち構えていた帝国海軍との交戦では、
カラの洋上艦を囮にした作戦でネオ・タートルシップ艦上からシンカーの大軍を砲撃、
これを撃滅することに成功した。


第2次全面会戦
ZAC2100年7月、嵐の夜。ヘリック共和国軍の本土防衛最強部隊が到着していたロブ基地に、
ガイロス帝国軍はミューズ森林地帯とアンダー海の両面から圧倒的戦力で襲いかかった。
再編成が終わらず多数の戦力が出撃できない共和国軍は傭兵部隊で辛くも戦線を維持するが、
アイアンコングPKに基地格納庫内への侵入を許してしまう。
その時、誰も乗りこなせなかったはずのゴジュラス・ジ・オーガが
傭兵アーバインに心を開き、コングを撃破。
この“オーガの奇跡”を皮切りにした反撃とハンマーヘッド部隊が挙げた圧倒的戦果、
それに加え弾薬切れによる形勢逆転が起こり、帝国軍は撤退に移る。


帝国3大ゾイド降臨
ZAC2100年7月。第1次全面会戦から5日が過ぎ、
敗走する帝国軍を助けるべくニクシー基地から新型ゾイド3種が出撃。
“紅い怪物”ジェノブレイカーはヘスペリデス湖まで3000kmの砂漠をわずか半日で突っ切り、
ブレードライガーをも撃破。南の撤退ルートを行く友軍を救出した。


暴走の凶戦士
ZAC2100年7月。北の撤退ルートを敗走する帝国軍のロブ基地攻撃部隊に差し伸べられた救いの手は、
新型ゾイドデススティンガーとライトニングサイクス、改造機プロトブレイカー、
ジェノトルーパーの特殊部隊1個中隊30機だった。
撤退する部隊を追撃してきた共和国最強軍団との交戦中、
デススティンガーが頭部に致命的なダメージを被ったかに見えたその時、
暴走を始めた“真オーガノイド”デススティンガーは周囲のゾイドに手当たり次第に攻撃をしかける。
暴走したデススティンガーは共和国の追撃部隊に大損害を与え、
味方の筈の特殊部隊をほぼ壊滅させた後、地中に姿を消していった。


ブレードライガー改造計画
ZAC2100年8月。帝国軍の新型ゾイドの数々に衝撃を受けた共和国司令部は、
ブレードライガーの改造計画をスタートさせた。
8月にはトンチキな物も含めた強化装備の数々が完成し、アーサーがロブ基地においてテストを行った。
彼は時間の許すかぎりコクピットに座り、流れ込んでくるブレードの破壊衝動に耐えていたが、
遂にブレード自身が喜ぶ武装に出会う。CP-12アタックブースターユニットであった。


超弩級母艦ウルトラザウルス発進
ZAC2100年9月、ロブ基地。共和国軍は、1機しか現存しないといわれていたウルトラザウルスに、
本体よりも巨大な砲塔・1200mmウルトラキャノンを装備した
ウルトラザウルス・ザ・デストロイヤーが中心となる「デストロイヤー兵団」を出撃させた。
ただちにこれを迎撃しようとする帝国軍だったが、ウルトラザウルス・ザ・デストロイヤーの
たった1発の砲撃により5000機ものゾイドを破壊するという形で決着をつける。
「デストロイヤー兵団」は一気に帝国軍拠点・ニクシー基地へと進撃を開始する。
彼らの進撃を止める為、帝国軍は少数の高速ゾイド部隊が次々に繰り出される。


獣王VS魔装竜VS凶戦士
ZAC2100年10月、北エウロペ大陸レッドラスト。
翌朝に迫ったウルトラザウルスのニクシー基地砲撃に間に合うよう、
リッツは7日間に渡ってジェノブレイカーを走らせていた。そしてまだ名も知らぬ宿敵こと、
アーサーのブレードライガーとの激突。その戦いの最中、
彼らは2ヶ月以上前に消えたデススティンガーが繁殖を行っている古代遺跡に迷い込む。
『もしデススティンガーが、さらに増殖し続けたとしたら…』アーサーとリッツはこれと戦うことを決意。
しかし、真オーガノイドの恐るべき性能に最新鋭ゾイドの2機も次第に押されていく。
アーサーが機体を盾に、リッツが捨て身の攻撃で折れたレーザーブレードを
デススティンガーの頭部に突き立て、辛くもこれを倒すことに成功するのだった。


栄光なき勝利
ZAC2100年10月。ニクシー基地が砲撃される音を聞き、リッツは西方大陸戦争の敗戦を知る。
半年余りも追い求めたブレードライガーのパイロットのための墓標を立てた後、
彼は帝国軍にも加わらず、オーガノイドシステム計画を止めるために姿を消したのだった。


第三巻

西方大陸戦争終幕の中で…
ZAC2100年10月、ヘリック共和国軍によるニクシー基地攻略戦。
ゼネバス帝国の血を引く兵士たちは捨て駒として新鋭機エレファンダーに乗り込み、
自らが全滅するまで奮戦し、味方がニクス大陸へと脱出する時間を稼いだ。
彼らにとって最も重要な任務は、オーガノイドシステムを制御することができる
”インターフェース(小ゾイド)”と、ゼネバス人の新たな指導者となるべき人物
ヴォルフ・ムーロア大佐をニクシー基地から無事に脱出させる事であった。
閃光師団に所属するレイ・グレック中尉は、侵入した基地の地下工場でそれらと遭遇。
バーサークフューラーとの交戦により部下とDCS-Jを失うも、
同じく素体状態で並べてあったライガーゼロを奪取して阻止しようとする。
だが、ヴォルフは隙を突いて逃走に成功する。


ガイロス帝国の力
ZAC2101年1月。ニクシー基地陥落から2ヶ月が過ぎようとしていた頃、
ガイロス帝国はザパットを大量に搭載した改造ホエールキングでニクシー基地を襲撃。
暗黒大陸上陸のため改修を受けていたウルトラザウルスもダメージを受けた。
第二波を受けたらウルトラザウルスといえども耐え切れない。
だが高高度を飛来するホエールキングに対し、
ストームソーダーやレイノスでは手も足も出せなかった。
そこで共和国軍はサラマンダーを出撃させ、ホエールキングを撃墜することに成功する。


凶戦士VS究極野生体!!
ZAC2101年3月。本土防衛戦に向けて時間が欲しいガイロス帝国軍は、
ウォディックとKFD(キラーフロムザダーク)10体による二段構えのニクシー基地奇襲作戦を実施。
対する共和国軍側では、新たに結成された閃光師団がこれを迎え撃ち勝利する。
KFDはインターフェイスなどの実戦テストを兼ねた使い捨ての戦力であったが、
戦闘で失われたパイロットの1人にはヴォルフ・ムーロワの数少ない友人がいた。


激闘!!アンダー海海戦
ZAC2101年6月。ようやく開始された共和国軍のニクス大陸上陸作戦。
ウルトラザウルス・ザ・キャリアを旗艦とした共和国艦隊が暗黒大陸に向けて進軍。
この海域において予想をはるかに越えた大部隊のシンカーと交戦。
奇襲を受けたウルトラザウルス・ザ・キャリアは、
魔の海域・トライアングルダラスへと逃れることになる。


出現!!幻の最強軍団!!
ZAC2101年6月。深海から成層圏に至るまでプラズマ嵐が吹き荒れるという
魔の海域、トライアングルダラス。死中に活を求めたウルトラザウルス艦隊はその只中に逃れるが
、部隊のゾイドは次第にコントロールを失い同士討ちすら始まってしまう。
その時、謎の小型ゾイドが現われ彼らに救いの手を差し伸べた。
トライアングルダラスにあった台風の目と、炎上する帝国軍陣地の謎とは?


上陸!!暗黒大陸ニクス!!
ZAC2101年7月。アンダー海海戦から2週間後、共和国軍はニクス大陸に上陸する。
閃光師団はエントランス湾を半日で制圧。奥地へと進撃する。
その途上、敵の抵抗があまりにも脆い理由を探るため偵察に出撃したシャドーフォックスは、
帝国ゾイド同士の一方的な戦闘を目撃するのだった。


閃光師団VS鉄竜騎兵団!!
ZAC2101年8月。快進撃の途上、謎の秘密施設を攻略しようとした閃光師団は
地底で活動可能なグランチャーを用いる鉄竜騎兵団により逆に包囲されてしまう。
『我ら鉄竜騎兵団、ガイロスのために戦わず、ただゼネバスのために死す。』
強電磁波によって操縦系統が封じられたために一方的な攻撃を受けるが、
空輸されたガンブラスター(司令部がかけていた保険)が加勢し、状況は変化。
レイは装甲を外してゼロの本能に任せた反撃を試みる。


死竜の鼓動!!
ZAC2101年8月、ニクス大陸中央部。
鉄竜騎兵団に反撃を開始した閃光師団だが、壊滅的な打撃を被ってしまう。
レイのゼロが新たな皇帝となる男ヴォルフのフューラーにとどめを刺さんとしたその時、
実験機・ブラッディデーモンに乗り込んだズィグナー・フォイアーが立ちはだかったのだ。
レイは仲間を救うために炎上するホバーカーゴでありったけのCASを装備し
ブラッディデーモンを倒すことに成功するが、
撤退したはずのフューラーにゼロは致命傷を負わされてしまう。


生きて還る――。
壊滅的打撃を受けた閃光師団は共和国勢力圏内へと撤退していった。
一方、ヴォルフはズィグナーを回収すると鉄竜騎兵団本隊と合流する為に南を目指していた。
50年前に失った大地、中央大陸を奪還するために。


第四巻&プロイツェンの反逆

記憶(ファンブック4:プロローグ)
ZAC2056年11月、崩壊した月の破片が降り注ぐ惑星Zi大異変の混乱の中、
静かに息を引き取ったゼネバス帝国皇帝、ゼネバス・ムーロワ。
ガイロス帝国の人質として無念の最期を遂げた彼の葬儀の片隅で、
ゼネバスの血を受け継いだギュンター・プロイツェンは父の帝国の再興を誓う。
時は流れてZAC2101年7月。摂政となった彼の策略の積み重ねにより、
ヘリック共和国軍はニクス大陸本土に上陸。カール・リヒテン・シュバルツと幼帝ルドルフ
という不安要素を抱えていたにせよ、幼い日の誓いが成就する日は近づいていた。


戦場
閃光師団と鉄竜騎兵団が戦闘を行っていた頃。予想外のトライアングルダラス
突破により、ヘリック共和国軍はエントランス湾より暗黒大陸ニクスへと上陸し、
破竹の快進撃を続けていた。
しかし、ZAC2101年8月。トリム高地とビフロスト平原全域において、
上陸部隊のうち約150個師団がニフル湿原〜ミッド平野に布陣していた
ガイロス帝国国防軍約200個師団と遂に激突。ゴジュラスマリナーが、グリーンホーンが、
ジェノザウラーホロテックが誌面を飾った。このエピソードに限らず、
新撮の写真にはなぜかハピネットJPを始めとした限定ゾイドばかりが多く出演していた。


暗殺
ZAC2101年9月。謎の部隊"鉄竜騎兵団”の情報を得たヘリック共和国軍ロブ・ハーマン中佐は、
ガイロス帝国軍のカール・リヒテン・シュバルツ中佐との会談をトリム高地の前線基地で秘密裏に行う。
これを暗殺の好機と捉えたプロイツェンは、そこへ刺客・ライガーゼロイクスを送りこんだ。
これまでのステルス機の常識を覆すイクスの高性能に、なすすべもなく突破されていく防衛網。
シュバルツもセイバータイガーSSで迎え撃つものの、機体は破壊され自身も深い傷を負ってしまう。
イクスのパイロットであるヨハン・H・シュタウフェンはまさに歴史を変える分岐点に立っていた。
しかし、彼は基地内部で建造中だったマッドサンダーに気をとられ、
ハーマン操るケーニッヒウルフのデュアルスナイパーライフルによって
機体もろとも鉄塊となってしまった。


陰謀
ZAC2101年9月。プロイツェンは、ガイロス帝国軍とヘリック共和国軍を
共倒れさせる計画を前倒しすることを決意。
彼の野望が露呈しないうちに決着をつけるための安全策であった。
彼は予備戦力も含めた指揮下のガイロス帝国軍全軍に共和国軍への総攻撃を命令。
デスザウラー50機も国防軍に譲り渡し、
皇帝警護隊、PK師団以外の全てを出動させる徹底ぶりであった。
その中でただ1機、真紅に染められたブラッディデスザウラーだけは、
最期の"つじつま”を合わせるために帝都ヴァルハラの地下に残された。


激戦
暗黒大陸ニクスの全域において、ガイロス帝国軍とヘリック共和国軍が激突。
ZAC2101年10月。初旬から下旬まで続く戦闘に、
迫り来る冬の脅威を感じた共和国軍司令部はヴァルハラへの早期進撃を命令した。
両軍あわせてゾイド10万機、兵員200万人、戦線の長さは100kmに及ぶ大会戦が
ヴァーヌ平野〜セスリムニルで勃発。とりわけ両軍ともに膨大な損害を出した
セスリムニル市の市街戦では、デスザウラーやマッドサンダーですら
次々と倒れていく地獄絵図のような戦闘が行われた。戦闘開始から6日後、
停戦を呼びかけるためにハーマンとシュバルツが到着。戦闘が終結する兆しが見えたが…


反乱
ZAC2101年11月。雪の舞うガイロス帝国首都ヴァルハラで、
帝国摂政プロイツェンが遂に皇帝ルドルフに反旗を翻した。
彼の私兵・PK師団合計10個師団がお飾りの皇帝警護隊と予備役の首都防衛部隊を打ち倒し、
官邸にゼネバスの旗を掲げた。官邸地下に運び込まれたブラッディデスザウラーの前で、
ルドルフを相手にこの計画の真意を語るネオゼネバス帝国初代皇帝プロイツェン。
いくつものゾイド核を内部崩壊させ、ヴァルハラとガイロス帝国軍、
ヘリック共和国軍を消滅させるという彼に、ルドルフは決闘を申し込む。
狙いはヴァルハラ各地区の地下にあるゾイド核に通じたパイプ。
ルドルフは自らの帝国と臣民のために最期まで戦うつもりだった。プロイツェンが
ゼネバス帝国とゼネバス人のために示した生き様と同じように…。


消滅
ZAC2101年11月、共通の敵を前に連合を結んだガイロス・ヘリック両軍はヴァルハラを包囲。
圧倒的な数で攻める連合軍だが、PK師団の頑強な抵抗の前に時間だけが過ぎていく。
地下では、ルドルフのセイバータイガーゴールドが
プロイツェンのブラッディデスザウラーに喉元を捕らえられていた。
ルドルフを道連れにゾイド核自己崩壊の起爆スイッチを押そうとしたプロイツェンだが、
そこにシュバルツのアイアンコングSSが突入。ブラッディデスザウラーのコクピットを撃ち抜き、
ルドルフのセイバーを抱えて床下に退避。その頃ハーマンも、
PK師団の老兵たちの安らかな死に顔を見て、鉄竜騎兵団の中央大陸侵攻が
彼らの真の目標だったことを悟っていた。そして、ヴァルハラに閃光が走った。


侵攻
ZAC2101年12月。超高性能のSSゾイド、ゼネバス系国民の反乱、
そして何よりもダークスパイナーとそのジャミングウェーブ。
鉄竜騎兵団の中央大陸上陸からたった3週間で大陸の西半分を制圧。
それから2週間で首都へ通じるマウントアーサ要塞が陥落。
共和国軍は全面崩壊し、ヘリック共和国は未曾有の危機に陥っていた。
上陸から7週間目、ヴォルフ・ムーロワは最終目標・共和国首都への突入を命じる。
最期まで恭順の意志を示さない共和国大統領が彼の伯母であり、
自分と同じゼネバスの血を引いていることを知らないままに。


脱出(ファンブック4のみ)
ZAC2101年12月、鉄竜騎兵団に包囲されたヘリック共和国首都ヘリックシティ。
大統領ルイーズ・エレナ・キャムフォードは、ゼネバスの娘でありながら
ヘリック共和国の指導者として中央大陸民衆の融和を願い統治を行ってきた。しかし、
その悲願はいまやヘリック共和国の支配体制と共に音を立てて崩れ去ろうとしていた。
中央大陸デルポイの西側では、旧ゼネバス領に住む民衆の反乱が発生していた。
彼女の脳裏をよぎるのは、自らの血筋を敵側指導者ヴォルフに告げ、大陸の共同統治を行う事。
しかし、旧ヘリック領の民衆はいまだに侵略者への徹底抗戦を望んでいた。
彼らの思いを代弁しなければならない。完全に包囲された首都で、大統領は決断した。
完成したばかりの共和国SSゾイド・セイバリオンに隠れて、首都を脱出するのだ。
パイロットを務めるのは、トリム高地前線基地で傷を負い本国へ帰っていたトミー・パリス。
幻影部隊の追撃を受けながらも、イクスの前足を叩き斬って追っ手を振りきることに成功する。
しかし、セイバリオンに設けられた腹部ハッチは彼が気づいたとき無人のまま開け放たれていた。
パリスは出発前に大統領から渡された、3枚の記録媒体を再生した。
息子ロブ・ハーマンへの手紙、新型ゾイドの設計図。そして共和国民衆への手紙であった。
「この敗北が終わりではありません。これが、新たな戦いの始まりなのです」


出港
ZAC2102年1月。暗黒大陸ニクス、エントランス湾から
再編成を終えた共和国艦隊が出撃していく。
初めて見るウルトラザウルスキャリアに嬌声をあげるルドルフに、
ハーマン中佐からの感謝の言葉を伝えるシュバルツ。
ルドルフのセイバーがブラッディデスザウラーの腕の中から滑り降りた瞬間に
いくつかのパイプを引きちぎることに成功したため、連合軍の一部は救われたのだった。
共和国軍にとって、故郷を奪還するための戦いは更なる険しい道であった。
もし、打ち続く戦乱を終わらせるために必要なら、
この破壊を生み出した者への憎しみを忘れたい、いや忘れよう。
ルドルフはそれを言葉にしようとした。しかし、戦いはまだ終わらない。


エピローグ(ファンブック4のみ)
政権の交代から3年が過ぎた今、永年に渡って存在するニクス大陸への恐怖も手伝って
かつてのヘリック共和国の民衆はネオゼネバス帝国の大陸支配を受け入れ始めていた。
しかし、共和国軍自体は一部地域で生き残り、ゲリラ戦を展開して抵抗を続けていた。
彼らが希望を託しているのは、大統領がパリスに渡した設計図をもとに開発が進む
全く新しい肉食恐竜型巨大ゾイド・ゴジュラスギガ。
今では大統領の最期が自殺ではなく事故であることを強く信じているパリス大尉は、
これから始まる戦いに向けて決意を新たにするのであった。


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